2014年09月17日

不思議なスナック

昨日、いつもの場末のスナックに友人と二人で行きました。
ここは、60代後半のよぼよぼのオバサンがやっているのですが、
いつ行ってもお客は誰もいないスナックで
それでいて潰れないという不思議なスナックです。
不思議なスナックなので来るお客も不思議なお客が
多いようです。

RIMG1523.JPG
( 不思議なスナックです 多分 
  僕は狸に化かされているのでしょう )



昨日は僕らが行ったら珍しく、お客が一人いました。
黒いズボンに、白いだぶだぶのワイシャツ。
年は40歳くらい。

僕らが入ると、彼は慌てるように
オバサンに 「 お勘定 」と言って帰ろうとします。
オバサンは
「えーと 800円ね 」

かれは、安すぎるので悪いと思ったのか、

「 じゃあもう一杯飲むよ 」
と言って、新しい水割りを注文しました。

あまりにも雰囲気が暗いので、
僕らは彼に
「 カラオケでも歌いませんか? 
 どんな歌が好きなんです? 」

「 昭和の唄が好きです 」

と言って、彼はジュリーの曲を歌って
少し笑顔を見せる様になりました。

でも、すぐに勘定をして帰ってゆきました。

オバサンが言うには、彼は10年くらい来ているけど
いつも黙って飲んで帰るだけらしい。

でも、酔っぱらうと手が付けられなくなって、
他のスナックは出入り禁止だとか。

49歳で独身、仕事はしていない。
家が歯医者さんなので、お金には不自由していないらしい。
お父さんが物凄く厳しい、家庭だったと。
母親は早くに亡くなって、
お姉さんは自殺したとか。

スナックのオバサンの情報収集力には驚かされます。

多分彼は友達もいなくて、孤独で、人と接するのを
避けている生活を送っているのだと思います。

でも、話してみると優しくて純粋な人のようです。

小学生によくこういう子がいますよね。
大人しくて、真面目で、優しくて
人と接するのが苦手で、だから
友達もあまりいない。

彼はそのまま大人になったような感じでした。
でも、世の中はそういう子どもは損をするようです。

世の中は、人付き合いがうまくて、小利口で
周りの空気が読めてそれに合わせることが出来て、
ずるくて、人を裏切ってもすぐに立ち直れて、
嘘はつきたくないけど、小さな嘘はよくついて
人には嫌われたくないけど、人の事をしばしば
嫌いになる。

こんな人達が世の中ではうまく行くのであれば
昨夜の彼はその対極にいるようです。

彼が帰った後、しばらく彼の事が気になりました。
今からどこに行くのかな、家に帰るのかな、
毎日どうしてるんだろう。

そう思いつつ、吉田拓郎の唄を歌うのであります。

♪ 悲しいだろう、みんな同じさ
 同じ夜を迎えてる・・・・・♪







posted by 小太郎 at 10:45| Comment(0) | 孤独 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年05月22日

星屑ロンリネス

20140521000258.jpg

一昨日、ホルスター事件で医者に行った後、
例によって、場末の焼鳥屋 → 場末のスナック 
に行きました。

友人が、カラオケでタッチを歌っていました。
上の画像がそうですが、うまく撮れませんでした。

タッチはアニメ主題歌としては昭和、平成を通じて
ナンバーワンだと僕は思います。

曲も、歌詞も素晴らしいです。
岩崎良美もいいですよね。
お姉さんの岩崎宏美より僕は好きです。

でも、タッチは悲しい物語です。
達也は死んだ双子の弟和也の事を
ずっと引きずっているのです。

これがこの物語のベースにあります。

弟のガールフレンドだった南ちゃんを好きなんだけど、
弟の事を引きずっているので、
好きだと素直にいえない。

タッチの歌詞は南ちゃんの
側からの思いを歌っています。

♪ 呼吸を止めて一秒
 あなた真剣な目をしたから
 そこから何も聞けなくなるの
 星屑ロンリネス…♫

でも、南ちゃんは
達也が自分のことを
好きなのは知っているのです。

♪きっと愛する人を大切にして
 知らずに臆病なのね ♬

でも達也が煮えきらないので
気持ちの行き違いばかり。

♪すれ違いや 回り道を
 あと何回過ぎたら二人は触れ合うの ♫

達也は何で、煮え切らないのか?
和也の影があるからです。

達也は和也が死ぬまでは、明るい少年でしたが
和也が死んでからはいつも孤独でした。

♪星屑ロンリネス♫

この歌詞がよく出てきますけど、
どういう意味なのだろうかと。

Loneliness を辞書で調べると
「仲間や連れがなく一人ぼっちで寂しい気持ち」
とあります。

達也は、星が砕け散った後のように、一人ぼっちで寂しい、
そんな気持ちでいつもいるのです。

南ちゃんは、和也の事なんか、もう忘れて、
自分の気持ちを素直に伝えて!
私に、触れて!

と、悲痛に叫んでいるのです。

♪お願いタッチ タッチ
 ここにタッチ
 あなたから、、、、♫

でも達也は、心を中々開かないのです。
南ちゃんは一人悩みます。

♪愛さなければ
 寂しさなんて知らずに過ぎてゆくのに
 そっと悲しみにこんにちは♫

アニメの最終回になってようやく、
達也は電話で南ちゃんに自分の気持ちを
伝えるのです。
( 遅すぎだよ!もっと早く好きだといえよ! )

アニメはそこで終っています。

その後、達也と南はどうなったんだろう。
気になるなー。

こういうストーリに僕は弱いのであります。
胸がギューとなる感じ。

あれ!これはひょっとして不整脈のせいかな?




posted by 小太郎 at 10:54| Comment(0) | 孤独 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年03月24日

イチローって凄い

今朝、日本経済新聞 Web刊を読んでいたら、
ヤンキースのイチロー選手の記事が出ていました。

マリナーズ時代のイチローの同僚だった選手が
今もイチロー選手の事を気にしているという記事です。

我々が思っている以上にイチロー選手はマリナーズでは
尊敬されていたと言うことです。

その中でイチローの試合前のルーティンの話がありました。

プレ・パフォーマンス・ルーティンと言う行為の事を
以前書きました。
イチロー選手では、打席に立つ時にバットを
ぐるぐると回したり、
袖をたくしあげたりするおなじみの動作です。

その動作は調べた人がいて17種類で、かける時間も
毎回同じらしいです。
凄いですね。

プレ・パフォーマンス・ルーティンは毎回同じことをやる事で
緊張を抑える役割があります。

今までと同じ動作をする、それで上手くいって来たのだから、
今度も上手く行くに違いない、という心理です。

空き巣などの犯罪で、犯人は同じ手口で犯行を繰り返す事があります。
警察はその手口を見て同一犯と推定するのです。
前科のある犯人だったら、手口を見ただけで本人を特定できます。
それだったら、犯人側は毎回手口を変えればいいのですが、
これが出来ないのです。
今まで成功した手口を変えることの危険性を感じるからです。
人間は成功体験を繰り返すことで安心するのです。


イチローですが、驚くのは打席に立つときだけでなく、
普段の練習の時も、同じ時間に球場に行って、
決まった順番で同じ動作を決まった時間行うのです。
寸分の狂いもなくやるらしいです。
トレーニングに賭ける時間は正確そのもので、
チームメイトは時計代わりにしていたという事です。

しかも、体調の悪い時や、疲れている時も
そのルーティンを崩さなかったといいます。
それを、イチローは日本時代を合わせると
20年以上も続けて来たのです。
しかも、これらの行為は孤独に徹しないと出来ないでしょう。
他人と和気あいあいと言うわけには行かないですからね。

凄いですね。まるで修行僧のようです。
イチローのチームメイトはそれを見て、驚き、尊敬し、
みんな影響を受けたということです。

これを、習慣化といいます。
人生の成功法則と言われています。
辛い練習も、勉強も、仕事も、習慣化してしまえば
乗りきることが出来ます。
習慣化のコツは、イチローのように具体的な手順、
時間を決める事です。

たとえば、通勤の時に、車内でいつも同じ席に座って、
同じ時間に、お同じ鞄の
同じ所に、たとえば英会話の本を入れ、同じペースで勉強する。
それを、習慣化するのです。


イチローのルーティンは単に試合の緊張を緩和する為にだけ
やっているのではないのです。
彼の野球生活の流れの中でやっている習慣化の一つだったのです。




日本人選手が、そのチームでどれだけ影響力があったかを
計るのに、チームの選手がどれだけ日本語を知っているかを
見ればいいらしいのですが。イチローに関わった
選手は多少なりとも日本語を話すそうです。


イチローって 

すげえな―。

posted by 小太郎 at 11:16| Comment(0) | 孤独 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする