2014年07月18日

海抜と標高ってどうなの?

昨日行った、美ヶ原高原の王が頭は
標高2034メートルです。

僕の住んでいる所は海抜2.2メートル

一気に2千メートルも下ってきました。

ちなみに標高と海抜の違いは何だろうと
ふと、疑問が浮かびました。

残念ながら僕は気象少年ではあるのですが
地理少年ではないので、よくわかりませんでした。

そこで、国土地理院のサイトで調べてみると、

海抜:東京湾の平均海面を基準とする(海抜0メートル)
標高:水準点を基準とする。
海抜0メートルを地上に固定したのが、
   日本水準原点で、国会の前庭にある。
   現在の日本水準原点は24.39メートルである。
と書いてありました。

つまり海抜と標高は同じという事ですね。

000092124.png
(日本水準原点 国土地理院ホームページより)

海抜も標高も同じ意味なので、今は主に標高を使って
海抜は使われなくなっているようです。
でも、僕の住んでいる街の様に各電信柱に

RIMG1631.JPG

ここの地盤は海抜2.2メートル
津波注意

と書いてあるのですが
これが
ここの地盤は標高2.2メートル
津波注意
だと、実感がわかないですよね。

僕個人的にも、海抜の方が言葉の響きが好いような気がします。

海抜2000メートルって、凄いなって感じがするけど
標高2000メートルだと、ふーん、そうなんだ。 
って感じになっちゃいます。

だって海抜って「海を突き抜けて」と言う意味でしょう。
迫力ありますよね。
標高は 「票」つまり目印からこれくらい高いよって意味ですよね。
なんだか、言葉に力が無いね。

山だって、海抜2000メートルって呼ばれた方が
気合が入るよね。

たんなる呼び方の違いですが
言葉は力を持っていますよね。
人間は言葉という記号を使って考え、
言葉で感情をうごかすので、
言葉は重要です。

でも、逆に言葉に支配されないように 
しなくてはいけません。
人に言葉をかける時でも、
気を付けないと、言葉で相手を
傷つけてしまう事があります。

言葉は厄介です。
昔、ビールのコマーシャルで

三船敏郎が出演した
“男は黙ってサッポロビール”
と言うのがありました。
昭和45年のテレビコマーシャルです
かなり古いですね。

images.jpg
(サッポロビール提供)

ちなみに、個人的には世界で
一番美味しいラガービールは
サッポロラガーだと思っています。
( 通称”赤星”と言います )
でも、残念ながら業務用なので一般家庭向けには
販売していません(涙)


まあ、このポスターの言わんとしている所は
うだうだ言ってないで
ビールでも飲んでろってことです。

そうです、我々もうだうだ言わないで
ビールでも飲みましょう。




posted by 小太郎 at 08:45| Comment(0) | 言葉 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年04月29日

縦か横か

月に一回サンスクリット語のゼミに行っていて
今日がその日でした。

言語を勉強していていつも不思議に思っている事があります。

シュメールの粘土板、ロゼッタストーン、ブラーフミー
サンスクリット、皆横書きです。
インドヨーロッパ語族は横書き、

中国語、漢字圏は縦書きです。

世界の大多数は横書きですが中国語は縦書きになったのは何故か。

人間の目は横についていて、横の視野が縦方向より圧倒的に
広いので、横書きの方が見やすいと思います。
昔、速読法を勉強していた時、横書きだと文章全体が一気に見通せるので
センテンスを一つの塊として読んで行けます、と説明がありました。
横書きの方が速く読めますみたいな事でしたね。

でも、英語のような表音文字はそうかもしれませんが、
漢字は表意文字なので、漢字を視野にとらえれば
意味が理解できて、縦書き日本語も結構早く読めますけどね。

でも多分、横書きの方が自然なのだと思います。

では、はぜ中国語は縦書きなのか。
何故、古代の中国は縦書きを選んだのか、謎です。

僕の仮説は、筆記具のせいではないかと思うのです。
つまり筆ですよね。筆はその性質上縦書きの方使いやすいのです。

漢字は世界最古の文字ですが、
甲骨文字が一番古い漢字であると言われています。

その甲骨文字に筆の事が記載されているので、
筆と文字の発明はほぼ同じ時期であろうと思います。
一方、横書きチームはおそらく筆記具が固い物を使っていたので
筆より文字を書くのに力がいる、そのため縦書きは無理があるので
自然と横書きになったのではないのかと思います。

ちなみに古代インドでは、ターラの葉っぱに尖った樹の枝で
傷をつけて文字を書いていました。
樹の葉の乳液がインクの役割をしていたのです。
この葉は結構保存がきくので法隆寺には7〜8世紀のサンスクリット語
でターラの葉に描かれた般若心経の写本があります。

しかし現代では、漢字の家元の中国では縦書きは廃止されて
漢字を横書きで書いています。

日本は先の戦争で負けた時、日本語の表記を変えようという動きがあって
横書きが推奨されて、横書きが多くなりました。

しかし、今日本では縦書き横書き両方使ってますよね。
本は大体縦書き、教科書や学術的な本は横書き。
新聞は縦書き、公式な文章は横書き、会社関係は横書き
パソコンも横書き。ハガキ、手紙は両方。

こんな国、多分他にないと思います。

我々日本人は、慣れているから何とも思わないのですが、
外国人、特に西洋人は驚くと思います。

「 文章は縦書き、横書きその人の勝手で良いですよ。って
そんなのありかよ? 日本人ヨクワカリマセンデス 」

ここが日本人の素晴らしいところです。
柔軟というか、自由とうか、いい加減というか、
枠にとらわれないというか、まさに縦横無尽です。

せっかく、日本語表記においては縦横無尽にやっているのだから
われわれの日々の生活の中でも、枠に囚われずに、
柔軟で自由に生きて行きたいものです。

posted by 小太郎 at 10:20| Comment(0) | 言葉 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年04月01日

悪夢のパンケーキ

152 (5).JPG

昨日は、日中は暖かかった、と言うより暑かったですね。
海岸の水族館はお子様連れが有名なパンケーキ屋さんには
女子プラス彼女のお伴の男子の方々の長蛇の列が出来ていました。

今日は、春休みの最後の日で、天気は快晴、明日から消費税アップ、
なので混んでいるのだと思います。

しかし、このパンケーキ、僕は苦手ですな。
てんこ盛りのホイップクリ―ム、ウワー
見ただけで卒倒します、夢でうなされそうです。

海岸近辺ではトンビが空から、人間の食べ物を狙っているのですが、
さすがのトンビもパンケーキは食べないでしょう。

パンケーキにおいてはトンビと意見が一致しそうです。


夕方から従兄のスケッチの個展に言ってきました。
京橋で4月5日まで開いています。
父方のいとこで、本職は商業イラストレーターをやっていました。
風景のスケッチ画は本職では無いのですが
良いセンスをしています。

風景全体は透明感があるのだけど、中に描かれている人物の
生活の断片が現れていて、とてもいいです。

僕も高校生の時は美術を選択していて、油絵を描いていました。
年に6枚くらい絵を提出して評価してもらうのですが、
美術の先生が言うには、テストの前の期間に描いた絵は
みんな暗い絵になっているけど、夏休み前に描いた絵は
明るい絵になっている。
絵には、その時の描く人の心情が表れると。

確かにそうかもしれません。
暗い気持ちだと暗い絵に、なるし
明るい時は明るい絵になり、
上手く書いてやろうと思っていると、小手先で描いた
嫌味な絵になります。
絵はごまかせないのであります。

心の内が外に表れてしまうのは、絵に限りません。
話すことや、表情、仕草に出てしまいます。

でも、それを読み取ることは難しいです。
カウンセラーの基本は傾聴と言われています。
でも相手の話を聴くときに、なかなか素直に聴く事が出来ません。

人間はどうしても、自分の思い込みや先入観など
その時の感情のフィルターを通して話を聴いてしまいがちです。
だから相手のことを正しく理解できない事が多いのです。

詐欺師に騙されるときがまさにそうです。
まともに考えればありえない話に騙されてしまうのですね。

「何もしないでも投資金額が10倍になって帰ってきますぜ。
 お客さん、このチャンス逃したら二度とないですよ。へへへ」
とか言われると、普通ならあり得ない話も
自分の欲のフィルターがかかって信じてしまう。

オレオレ詐欺も、息子が困っている、大変だと、
緊急危機反応が、冷静な判断を阻害して信じてしまう。

詐欺師の術中にまんまとはまってしまうのです。

何事もそうですが、事実を自分の思惑とか、先入観とか
欲望とかを排除して、ありのままに認識することが
大切です。
相手の思っている事をそのまま感じることです。

とはいっても、それが出来ないのですね、
人間はどうしても二元的に物事を見たり聞いた入り
してしまうのです。

相手がいて、自分がいる。
相手が話している事を、自分が聴いている。
こういった、彼我の区別をつけたことから
人間の進化が始まったわけです。
彼がいるから自分の言う自己を認識できるのです。

相手と自分が一体になる事が大切である、
生死同一、彼我同一とか
禅の偉いお坊さんが言いそうですが、
我々凡人にはとても出来ません。

せめて、相手の話を聞くときは出来るだけ率直な気持ちで
聴くようにしたいものです。

それにしても、パンケーキだけは勘弁してくれ。


posted by 小太郎 at 09:43| Comment(1) | 言葉 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする